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黒部五郎岳 ~折立から新穂高へ縦走!~ 2日目

2日かけて辿りついた秘境
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黒部五郎岳の懐には別世界が広がっています。







黒部五郎岳(富山県富山市、岐阜県高山市)2839m
2015年9月19、20、21、22日





1日目はこちら





****2日目の行程****
2015年9月20日
薬師峠キャンプ場から黒部五郎岳へ
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3時にアラームが鳴り、もそもそと体を起こします。
心配していた寒さはまったく問題なく、靴下を1枚脱いだほどシュラフの中はぬくぬくとしていました。
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身支度をして朝ごはんを食べたらテント撤収。


5:00
薬師峠キャンプ場出発です。
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まだ薄暗い中を歩いていきます。真っ暗な状態で歩く経験が少ないため、いつもは日が昇ってから歩き始めるのですが、今日はそうも言ってられません。5時出発という時刻は、周囲の明るさと本日の行程を考えてギリギリ歩ける時間で設定しました。
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黒部五郎小舎到着時刻は14時の予定。
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振り返れば薬師岳。今日はくっきりと見えています。いつか登りたいんだけど、昨日の折立からの登りを経験した今、ご縁がなくなってしまいそうです(笑)
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地図を頭に思い浮かべて、はて黒部五郎岳はどこじゃと見渡す。
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奥のツンとしたピーク。
うっ・・・もしかしてあれか。なかなかの遠さ。数時間後にはあのテッペンに立っているなんて信じられません。
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さて、木道が終了していよいよ本格的な登りが始まりました。
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朝から数え切れないハイカーに抜かされますが、本日も私たちはマイペース。えっちらおっちらと登ります。
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背中のザックは重いけれど昨日よりは馴染んでいて上手に担げている感じ。鈍足ながらリズム良く登って最初のピークを越えたら憧れの景色が目の前に現れました。
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目指す黒部五郎岳はもちろん、遠くには穂高と槍ヶ岳も!
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うわ~素敵!
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この道を歩きたくて折立から入ったようなもの。
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まずは北ノ俣岳を目指しますよ~。
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のんびり小道から始まるゆるやかなトレイル。
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背後に薬師岳と遠いながらも劒岳がオーラを放っている木道をひと登りすれば
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7:30
北ノ俣岳到着!
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さあ、引き返すなら今しかありません。
北ノ俣岳からの下山口は神岡新道を下った飛越トンネルとなりバス等の公共交通機関がありません。下山するならば折立まで戻ることになります。
そして、ここから先はもうエスケープルートはありませんので、ゴールである新穂高まで進むのみ。


もちろん、私たちに引き返す意思などありませんよ!!



少しの緊張の中、黒部五郎岳へ向けて出発。
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稜線の緩い下り坂は大好物。
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しばらくはゆるゆるのんびり下っていきますが
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徐々にゴロゴロ岩が増えて足場が悪くなってきます。
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通常なら問題ないのですがクソ重たいザックを担いでいる私たちには一苦労。踏み外さないように、ザックの重みで後ろへ転がらないように、慎重に歩いていきます。


「ぅんしょっ」


掛け声無しでは歩けなくなった頃、すれ違ったオニーサンに「重そうですね」と声を掛けられました。



「まだ先は長いですよ」だって。
励ましか??そんなこと分かっとるわい。のんびり行きます~と返事をして分かれました。


確かに重い。
でも昨日ほどではない。
自分の感覚では、テント泊ならこんなものかなという重みだったのですが、そんな風に声を掛けられたということは、見た目すごく重そうに歩いてたんだろうなと思いました。

それはつまり、今回の装備はキャパオーバということか。

うーん、ご褒美は必要だけど、やっぱり重量はもうちょっとシビアにせねば。


そんなことを考えながら歩き続け
8:30
ようやく赤木岳を通過。
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少しずつですが黒部五郎岳も近づいてきました。
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まだまだ地味にアップダウンは続きます。
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ふ~っと時々振り返って自分の歩いて来た道を確認。
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なんだか健脚なハイカーばかりで、自分たちがものすごく遅く感じていたけれど、結構頑張ってるよね。
下りは足取り軽く、登りは鈍足炸裂しつつも中俣乗越へ到着。
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正念場が待つ登りを前にご褒美を補給します。
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重量を見直さなくちゃと言いつつも、やっぱりこういうささやかな楽しみがないと登れないよ。
甘酸っぱい蜜柑をモグモグ食べたら、さあ!
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いよいよ黒部五郎岳へ!

始まる最後の登り。

そびえる黒部五郎岳。
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薬師峠キャンプ場からずっと歩き続け、やっと、やっと黒部五郎岳の麓まで辿り着いた。


「よしっ!」
待ってろよ、ゴローさん!!

一人気合を入れて最後の登りに挑みます。
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岩のゴロゴロした道を九十九折れに登ります。
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アノ辺まで登ったら立ち休憩しよう。

が、100歩進んだら立ち休憩しよう。

になって、最後は50歩進んだら立ち休憩しよう。

って休憩してばっか。
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かなりキツイ。さすが。

感心しながらひたすら目の前の道を歩くことに専念して、それでも思わず上を見上げてまだまだあるなあと登っていたら
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急にトラバースし始めて黒部五郎岳の肩に到着!

山頂はもう目の前。
テンションが上がっている私に反して、肩を山頂だと勘違いした仲間はガックリしています。

「もうすぐそこだよ!あと15分くらいだよ!!」

休憩中のオトーサンに励まされるもなかなか落ち込みから抜け出せない様子。

なんとかなだめて山頂へ向かおうと歩き始めます。
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前を行く仲間から鼻をすする音が聞こえ、振り向いた目には涙。


泣いてるの!?



いつもどおり歩いていたようだったので、そんなに辛かったのかと驚いてしまいました。

今日は最初から登りはそれぞれの楽なペースで行こうという話をしていたので、自分にだけ集中してしまっていたことに後悔。



「いや、最近色々辛いことがあったから、ちょっと泣けてきちゃって・・・」登りも辛いし、山頂かと思ったら違うし、もう頭がぐちゃぐちゃで・・・と涙声。


気づかなくてゴメン・・・せっかく2人で登っているんだから一緒に励まし合わないといけなかったよね。
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ザックを下ろした体はふわふわと飛んでいきそうに軽くて、オトーサンの言うとおり15分ほど歩いたら
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11:30
黒部五郎岳到着!!
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やった・・・ついに来た。



あいにくと槍穂高方面はガスで真っ白になってしまい、山頂もガスで覆われたり抜けたり。
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なんとか白馬方面がチラチラと見え隠れするくらい。
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自分では半信半疑で歩いてきたけど、とうとう辿り着いた。
しかもテントを背負って。
360度の大絶景とはいきませんが、もう大満足。


遠く眼下に黒部五郎小舎が見えます。
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やっと本日のゴールが見えました。長かった~。

山頂は混み合ってきてなんだか落ち着かないので肩まで下りてからご褒美タイムとすることに。
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大事に担いできたバターサンド♪
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頬張りながらカールを眺めます。
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山頂が残念な眺望だったけど何の未練もないのは歩ききった達成感とこのカールのおかげ。
この美しいトレイルをこれから歩けるのかと思うとわくわくして仕方ありません。
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あのカールを通って黒部五郎小舎へ向かいましょ~。
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カールはまさに紅葉が始まっています。
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サラサラと流れる沢と草紅葉が広がる大地に点々と白い大きな石。
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2日かけて辿り着いた景色がこれってすごい。
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数歩歩いては立ち止まり。
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数歩歩いては立ち止まり。
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登りよりも遅いペースで歩いていきます。
黒部五郎岳の山頂はどっちでもいいけど、このカールはまた訪れたい。
できることなら丸1日ボ~っとして過ごしたいなあ。


あっという間にカールは終わって後は森の中。
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テント場の空き状態が少し心配になってきたので急ぎ気味で歩きます。
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この樹林帯が結構長くて、翌朝早起きしてもう一度カールを見に来てもいいなあという考えはあっさり却下されました(笑)
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もうそろそろカンベンしてくれ~!と思った頃
14:10
ようやく黒部五郎小舎へ到着。
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テント場は満杯!
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ギリギリセーフでなんとか平らなところに張ることができました。

今日はコレでしょ!!
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今まで飲んだどのビールよりも美味しかったのは言うまでもありません。

というか、これだけ頑張らないとここまで美味しくならないんだなあとしみじみ。
次にこのビールが飲めるのはいつになることやら・・・(笑)


またもや気を失うように眠りに落ちて、目が覚めたら夜ご飯。
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食材を適当につまみながら。
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アヒージョの残ったエキスで作ったパスタとワンタンスープを食べました。



今回の山旅で一番の正念場だった2日目。





ああ、良かったなあ。
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薄暗くもくっきりと見える笠ヶ岳を眺めながら歯を磨いて




歩ききった達成感。

そして、ここまで来れば明日からの行程は多分大丈夫という安心感。




そんな気持ちに包まれてシュラフに潜りこみました。



明日は穂高が見えるといいな。


おやすみなさい。





3日目へ続く。
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by asaasa32 | 2015-09-28 16:20 | 山歩記録
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