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風穴のクマ

日が落ちて薄暗くなった頃、風穴付近の林道に現れ

人の存在に気付いているのかいないのか、無頓着に林道を徘徊する

笛を甲高く吹いてもお構いなしにこちらへ歩いてくる



クマは臆病だと誰が言ったのか・・・

人間が4人も近くにいるのに楽しそうに林道を歩いているではないか!!





ひーヽ(´Д`;≡;´Д`)丿









わさび平小屋を出発して20分ほど林道を歩き風穴を通りすぎたところ
「あと少しだねー」とほっとしていたのです


8~9時間程歩き続けた足は重くズキズキと痛み、つい足元ばかり見てしまう


ふと、なんとなしに顔を上げたその時


30m先

林道脇にクマを発見


林道の左手は山・登り斜面
右手は下り斜面
その下は沢

クマは沢から上がってきて林道脇にこちらを向いて静かに座っていました
草かなんか食べてたのだろうか・・・


今から思えば不思議なくらいクマに向かって目が自動的にズーム&ピント調整(笑)
ほら、あれ
映画とかでロボットが敵を見つけるみたいな映像あるでしょ
ロボットの目線から見たみたいなやつ
あんな感じ
って分かるかーヽ(`O´*)ヲィ!!


一瞬で姿を捉えた自分にもびっくり
異質を感じた本能でしょうか

気付かずに歩いていたみんなを止める

「・・・クマッ・・・くまっ・・・!!」
声出ません



熊と出会ったら

まず

①静かに後ずさり

背を向けて走ると本能で追いかけてきます
ずりずりと下がるもガマンできず猛ダッシュ
カーブの向こう側へ逃げる



そして

②その場を立ち去る

いやいや、立ち去れませんって( ・∀・;)
だって帰り道はクマのいる方向
ほかに抜け道はありません


クマがこちらを認識していない場合

③笛や大声を出す

2人で笛を吹く
声は出ない(怖くて)


さらに


④子熊の場合、母熊が近くにいるため絶対近づかないこと

このクマ、体長1mほどの子熊ちゃんでした
母熊の存在は確認できず・・・

最悪なのは、母熊と子熊の間に入ってしまうこと
子を守ろうと母熊が襲ってきます


笛を吹いているけど、刺激してしまったら・・・?
笛や大声を聞きつけて母熊が突進してきたら・・・?


つーか子供ほったらかしにするんじゃねー!
ちゃんと面倒見とけよっ!!ヾ(*`Д´*)ノ≡☆


と心の中で悪態をつくもどうしようもない
母熊の姿が見えないことに余計に恐怖を感じます


どうしようか逡巡していたところ



クマ
カーブを超えてトコトコとこちらへ歩いてくる





【熊は臆病で人間の存在が分かるとただちに逃げます】




ウソツキΣ(T▽T;)!!
逃げてないやん
笛じゃダメなん??


もうダメだ・・・(((゜д゜;)))


相手は子熊なのに
大袈裟だけど本当に最悪のシナリオを思い浮かべてしまった

母熊がガオー



気が動転してしまった私たちは登山センターへ連絡
不正解なのは重々承知です!
センターから連絡を受けたわさび平小屋のご主人の軽トラに乗せてもらうことになり事無きを得ました
本当にありがとうございました


ご主人「大声を出せばクマは逃げる」と呆れ顔


あれですね
熊如きにビビってるんなら山なんか来るんじゃねー
な感じですよね


しかし、熊に対処できるようになる日が来るのだろうか( ・∀・;)



軽トラがすぐ近くを通るまで逃げもせず暢気な様子のクマを見たら、本当に人間の声で逃げるのか疑問に思ってしまった
笛の音で逃げないのに、熊鈴に意味があるのかとも・・・



子熊だから??




林道途中で降ろされ、駐車場に着くまでは怖くて怖くて全員で大声を出しながら帰りました




後日調べてみると、熊は朝夕に沢沿いによく出没するとか

思いっきり条件当てはまってたのですね~


私たちのミス

下山が遅れたこと
(あのまま歩いていても、16時半は過ぎていた)
雨の中決行したこと
(お互い臭いや気配が分からなかった??)
熊鈴をつけてなかったこと
(あのクマさんに鈴の効果があったかどうかは疑問ですけど・・・)


今回は反省点がいっぱい
いろいろ学んだ日でした



恐怖以外の何者でもなかったのですが
ふと落ち着いて考えると申し訳ない気持ちになってきました

彼らの住処にずかずかと入り込んでいるのは私たち
熊は臆病な動物
あんなに大きな体なのに、好物はどんぐりや果物や蜂蜜だなんて可愛いじゃないか
人間の気配に怯えながら少なくなっている餌を探す彼らのことを思うとちょっと泣けてきます
私たちなんかよりもずっと一生懸命生きているんだよなあ



クマさんと出会って怯えさせてしまわないように

熊鈴
高くてもいいモノを買おう
キーンと鳴るいいモノを

あ、でも鈴の音がもうストレスやろうか・・・??





それにしても
人間も軽トラも恐れないあの子熊
末恐ろしい子です
私たちは、あの子熊を畏怖を込めてこう呼ぶことにしました


“風穴のクマ”と
しょーもなくてスミマセン。語呂が良くて気に入ったんです


今思い出せば無邪気な感じで可愛かったなあ
すくすく育ってくれることを祈って



でももう会いたくないです(*´Д`)=з
by asaasa32 | 2011-08-23 22:28 | 登山雑記
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